砂川闘争の展示、存続へ 市が方針見直し

砂川学習館の「砂川地域歴史と文化の資料コーナー」の存廃問題で、ご報告です。毎日新聞が7日朝刊の地方版で大きく報道したので、既にご存じの方も多くいると思いますが、市が当初の方針を見直し、砂川闘争に関する展示が、実質的に存続の方向となりました‼️ 清水庄平市長が砂川闘争について「本市の発展に欠くことのできない史実」の一つだとの認識も市議会で表明しました!
市はこれまで学習館建て替えに伴い、資料コーナーを廃止し①砂川の歴史は新施設2階の廊下壁を使って紹介(壁面展示)②砂川闘争で実際に用いられた鐘や鉢巻きなどの〝実物〟史料は歴史民俗資料館で保管するーとの方針でしたが、壁面展示だけでなく、廊下の壁の一部を1m後退させ、実物を展示する場所も設けることにしました。これまでのような個室的な空間ではありませんが、砂川地域の市民らが強く求めていた「実物展示」が実現します。
市議会本会議で頭山太郎議員(たちかわ自民党・安進会、11月29日)や私(12月2日)の一般質問に対し、市側が答弁しました。私たちが市議会で資料コーナーの存続を強く求めてきたほか、地元の方たちが根気強く市側と交渉を重ねてきたことの成果だと思います。
砂川闘争は、高校生向けの山川出版社の日本史教科書でも紹介されている有名な出来事です。また、砂川事件はその一審判決(伊達判決)が憲法学の入門書で必ず紹介される歴史的な判決。さらに砂川事件の最高裁判決は、故安倍晋三首相らが国会答弁等でたびたび言及し、集団的自衛権行使解禁のために悪用した判決です。立川市民にとっては「必修科目」とも言える出来事です。
今回の方針見直しで一安心と言いたいところですが、展示される”実物”が何になるのか、全て展示されるのかなどは未定です。また、壁面展示される歴史で砂川闘争がどの程度紹介されるのか、どのように表現されるのかもこれからです。安心せずに、今後の推移を注意深く見ていきたいと思っています。