砂川地域の歴史を消さないで NO.2~砂川闘争は日本全体の問題
砂川闘争の歴史などを紹介する「砂川地域歴史と文化の資料コーナー」がある砂川学習館。その建て替えに関する市の説明会が19日午後2時から、同館でありました。50人の定員が埋まってしまい、私は参加できませんでしたが、その様子についてお話を伺いました。
説明会では、参加者から資料コーナー廃止に反対する意見が相次ぐ一方、市側は「床面積の20%削減は必須。展示スペースを確保することは難しい」などと議会答弁と同じ趣旨の発言に終始したそうです。もっとも、私が一番問題だと思うのは、計画案の説明会だと言って開催案内をしながら、実は開催前、既に計画を決定していたことです。更に、今回の説明会をもって市民・住民への説明は終わったとしたことです。説明会は、発言を希望する方がまだいたにもかかわらず、予定時間を30分超過したことを理由に打ち切られ、今後改めて説明会が開かれる予定もないというのです。私のように希望していながら参加できなかった市民もいるのですから、「これで説明を尽くした」などということにはならないはずです。市には今後も皆が納得できるだけの説明をしていただく必要があると思いますし、説明会で聞いた意見をしっかり計画などに反映してもらう必要があります。
また市教委の教育部長からは、新施設は「誰もが抵抗感なく立ち寄れる場所にしたい」「砂川の400年の歴史については(展示継続に)異論はないが、展示の一部についてはいろいろな意見があり、両者の意見に配慮したということです」という趣旨の答弁もありました。要は、新施設の狭い壁を使って砂川の歴史全体に関する若干の展示はするけれども、砂川闘争には否定的な意見の人もいるから常設の展示コーナーを設けないという意味のようです。
こうした市の説明に対し、参加者から次のような多くの反論が出ました。
「砂川闘争があったから昭和記念公園が出来た。すごい歴史。子どもたちに伝えたい」
「全国でも砂川闘争は素晴らしいと言われている。立川の誇りとして伝えてほしい」
「物を残さないと歴史は風化する」
「砂川(の資料コーナー)をどうするかは全国区の問題として(市には)考えてほしい」
「辛うじてある狭い展示だが、ぜひ残してほしい」
私も全く同感です。これまでの展示もやや中途半端でもったいないと感じていました。新施設では展示コーナーをしっかり設け、今より更に充実した内容の展示にしていくべきだと思います。展示コーナー廃止方針については、沖縄県の琉球新報でも大きく報道されました。砂川闘争は立川市だけでなく、まさに日本全体の問題。きちんと記憶され、伝承されていかなければなりません。