戦争はいらぬ 戦争をやらぬ世へ むのたけじ七回忌
6年前に101歳で亡くなった反戦ジャーナリスト・むのたけじ(武野武治)さんの七回忌に合わせ、8月21日、文京区民センターで、戦争と平和や憲法について考える集会が開かれました。名称は「戦争はいらぬ 戦争をやらぬ世へ ―むのたけじと考える憲法― 『私の思い、みんなの思い』を語り合う会」で、私も参加しました。主催したのは、むのたけじさんの次男の武野大策さんや、「憲法を考える映画の会」世話人の花崎哲さんらです。
集会は2部構成で、第1部では、秋田朝日放送のドキュメンタリー番組「まだ101歳むのたけじ―戦争を殺す日まで」や、2016年の憲法記念日に東京・有明で開催された「5・3憲法集会」の映像などを上映。5・3憲法集会のあいさつで、むのたけじさんが「戦争によって社会の正義が実現できるのでしょうか。人間の幸福が実現できるでしょうか。できるわけはありません」「戦争を殺さなければ現代の人類は死ぬ資格はない、その覚悟をもってとことん頑張りましょう」と一生懸命声を振り絞って訴えていたのが印象的でした。上映後、武野大策さんは、「声を上げて『戦争は駄目だ』と口に出して言わなきゃ」、一人一人が声を上げていくことが大切だ、とのたけじさんの言葉を話されました。
第2部は前半、パネルディスカッションで、評論家の佐高信さん、早稲田大法学部教授(憲法学)の愛敬浩二さん、造形作家・中垣克久さんと一緒に私も登壇させていただきました。緊張して、事前に考えていたことの3分の1もお話しすることができませんでしたが①政治家やお役人にお任せにするのではなく、市民が政治に参加していくことが必要②ロシアのウクライナ侵略では停戦に向けた外交努力をもっとするべき③防衛費を倍増する予算があるのなら子どもや若者に使うべき④核兵器禁止条約に参加するべき⑤近隣諸国との友好関係の構築が必要だ―などと訴えさせていただきました。
生前のむのさんと深く交流されていた佐高さんからは「むのたけじに学ぶ最大のことは諦めないことだ」などのお話。愛敬さんは「一般市民への虐待や強姦などロシアの兵隊がやっていることは、日本の兵隊が(アジア太平洋戦争中に)やったことと同じだ。(中略)日本人としてはそのことを改めて思い出して考えなければいけない」などと指摘されました。造形作品を通じて反戦や日本の戦争責任などを訴えてきた中垣さんは、「歴史に学ばない奴には絶対未来はない」と強調されました。
第2部の後半はフロアからの質疑と応答で、参加していた葛飾・生活者ネットワークの沼田たか子区議からは「若い人とか誰もが参加しやすいデモなどのやり方についてヒントがあれば」との質問も。
むのたけじさんについて学び、平和や憲法の問題について考える「むのたけじ平和塾」が近く立ち上がる予定です。私も参加し、学ばせていただきたいと思っています。